初めての認知症介護

あなたの身近な人が認知症になった時。まずはこのことを知ってほしいと思います。

①早め早めの受診

あれ、認知症かな?と思った時。まずしてほしいことがあります。

それは専門家に相談することです。

専門家の一人は誰か?それは認知症専門医です。

 

認知症の専門医に受診というと敷居が高いと思うかもしれません。

内科医などの他の身近な医師でもいいと思うかもしれません。

 

しかし、認知症になる原因は実に多くの病気があると言われています。

アルツハイマー型認知症などは有名です。

認知症全体の10パーセントは治る認知症と言われています。

しかし、発症から時間がたてばたつにつれ、治らなくなってしまいます。

多くは血液検査や画像検査でその原因が特定できます。

その検査ができるのが、認知症専門医です。

 

是非、認知症かなって思ったら、専門医に受診してください。

②受診前の相談

認知症で困るのはBPSDです。

アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症などでは、その中核症状というよりはそのことにより出てくる症状(BPSD)が介護を大変にしてしまいます。

その症状は中核症状(記憶障害など)と環境(関わる人やモノ、環境)と本人のバイタル状況(脱水や便秘、栄養状態)が密接に関係して出現します。

その情報量がとても多く、医師に短時間でそのことを評価してもらうのは無理があります。

 

よって、認知症介護の専門家への相談が必要になります。

具体的な中核症状の評価や、環境の詳しい状況を聞き取り、課題を整理した情報を、的確に医師に伝えることにより、満足度の高い診察となります。

 

さらにバイタル状況や環境の調整を介護の専門家と調節し改善し、そのうえで医師と相談すると、最少の薬で最大の効果が得られます。

 

是非、認知症の介護の専門家に相談してみてください。

 

③お薬の見直し

認知症の薬とは別に、他科から他の疾患でお薬が処方されていることがあります。

その中には認知症に悪影響を与えてしまう薬があります。

認知症が少しでも悪化しないためにも、不必要であったり、代替えがきくものであるのならば、是非変更したほうが良いでしょう。

是非、薬剤師や認知症専門医にお薬手帳を持参し相談してみてください。

④認知症の人には「きょうようときょういく」が大切

認知症の症状緩和や進行の抑制には、「きょうよう」が大切と言われています。

それは「今日、用がある」と「今日行くところがある」ことが大切ということです。

このことにより、人とのかかわりを持つということが大切だということです。

 

人は人とのかかわりがとても大切で、その中で最も大切なことは「会話」であり「話しかけてもらえること」です。

それができる場所に定期的に通うことで、認知症の症状がとてもよくなります。

家族の中だけで介護すると必ず疲れ果ててしまいます。

上手に「きょうようときょういく」を作り、介護する側もされる側も息を抜きながらやっていきましょう。