いせなの医療

いなせなデイサービスでは要介護者の生活を支えるには医療と介護の両輪が必要と考えています。

 

 

 高齢者の服薬の種類と量について

 

 介護を必要とする人の多くは、お薬を服薬することが多くみられます。

 しかし、お薬は種類も量も多ければよいというものではありません。

 その種類や量を決めるのはDrです。それが適切に処方されているはずと思われますが、

 実そうではない事がみられます。

 もちろん、Drは適切な量と種類を処方しようとしているのですが、なかなかに難しいのです。

 難しくしているのにはいくつかの要因があります。

 

 1)いくつかの病院に通っている

   お薬には、この薬を処方した場合には、この薬を処方しましょう、というようなルールがあります。

   たとえば、○○薬を処方したら、胃薬を処方しましょう、というようなことです。

   複数の病院を受診し処方をしていただいている場合、この胃薬が重複していることが多くみられます。

   このような場合にはお薬手帳を作成し、薬局で相談するとうまく調整できることがあります。

   いなせなデイサービスでは、利用者様の処方状況を確認させていただき、Drや薬局とスムーズに相談できる

   ようアドバイスさせていただいております。

 

 2)状態が正しく伝わっていない

   身体的な病気の場合にはいろいろな検査を通じて、正しく状態をDrが把握することができます。

   それによって、正しい診断ができ、正しい治療がおこなわれ、経過観察されます。

   しかし、認知症のような脳に異常がある場合、CTやMRI、RIなどで検査が行われますが、

   それは補助的なものになってしまい、一番有力な情報はご本人やご家族からの聞き取り調査になるのです。

   ご自分では正しく自分の状態を把握し伝えることができなくなるのが認知症なので、そうすると、

   ご家族からの情報が頼りになります。

   しかし、認知症の介護は、ご家族も初めての経験の場合が多く、その症状も他と比べることが難しく、

   さらに、今、課題となっていることを整理して話すことは大変に難しい作業です。

   なのでご本人の情報がDrに正しく伝わらず、薬の量の調整など治療が難しくなるのです。

   いなせなデイサービスでは、今の状態を正しく伝えることができるように、口頭や文章で援助いたします。

 

 3)Drには専門性があります。

   整形外科であったり、内科であったりです。私たちは多くの場合どの科にかかればいいか

   周知されていますが、認知症の場合どこに行けばいいのかがわからないことがあります。

   認知症は脳神経内科が専門です。

   しかし、内科医でも認知症に詳しいDrもいますし、脳神経外科にもいます。

   Drがどれだけ熱意を持ち勉強しているかが探す鍵です。

   さらに、若者の診療のみならず、高齢者にも詳しいDrを探したいものです。

   このような、Drに巡り合うことが、適切な医療を受ける条件になります。

   いなせなデイサービスでは脳神経内科の医師と連携し認知症の治療に協力しています。

 

 認知症の薬はどのように考えて使うかについて

    認知症になると、怒りやすくなってしまったり、イライラが強くなったり、

   不安でしようがなくなったりすることがあります。

   そのような症状が強くなると、食事や睡眠、水分摂取、排せつがうまくできなくなることが多くなり、

   悪循環となりますます身体のコンディションが崩れていくことがあります。

   そうすると、認知症の症状がますます進んでしまい、介護ができなくなります。

   そのような時に、適切な薬を服薬するとその症状が緩和され、適切な介護が受けられることにより、

   食事や睡眠などコンディションが整い、落ち着いた生活が送れるようになると考えています。

   症状が軽いうちに専門医と相談することがよさそうです。