80代後半 女性
この方は、一人暮らしをされていましたが、腰の骨を折って入院。それを機会に一人娘のご家族と同居されました。
近所に知り合いもなく、引きこもりになってしまっていたので、このままだと認知症になってしまうのではと心配したご家族のすすめで、デイサービスに通うようになりました。
そこのデイサービスは塗り絵や折り紙などレクリエーションに力を入れているデイサービスだったのですが、ご本人はそのような日中の過ごし方が、どうにも気が進まず、休みがちになっていらっしゃいました。
この方は気性が強く、ご家族とも衝突しがちな女性で、ご家族とご本人ともに、同居を続けるには離れる時間が必要であると判断されたことと、認知症の初期症状が出始めたことから、心身機能の維持向上のためデイサービスの利用の必要性がありました。
そのため、他のデイサービスの利用が検討され、いなせなデイサービスが提案されました。
利用するに当たり、料理をすることが得意なことがわかったので、積極的に昼食の用意を手伝うことをお願いしてみました。昼食作りはおおいに喜ばれ笑顔があふれました。料理中も今までの生い立ちや、どんな生活をしていたかなど話してもらえるようになり、だんだんと信頼関係ができてきました。
1か月もたたないうちに、デイサービスに来ると今日は何を作る?手伝うよとご自分から声をかけてくださるまでになり、そのころには1日も休まず通えるようになり、日中はほかの日常生活訓練(掃除や洗濯物干しなど)も積極的に行ってくださるようになりました。
日中に力いっぱい活動するので、夜にはぐっすり眠れ、ご家族とのトラブルも激減していきました。